- マリコが×××の中でうだうだしている。
- ×××
- マリコー
- マリコ
- ふーい。
- ×××
- マリコー
- マリコ
- ほーい。
- ×××
- もう時間やでー
- マリコ
- もーい。
- ×××
- 着替えなくてええんかぁ?
- マリコ
- まだいいねん。
- ×××
- よくないやろー。遅刻やでー
- マリコ
- 幼稚園にタイムワープすうし、きゃめへんねん。
- ×××
- 君、いつからタイムトラベラーになったんや?
- マリコ
- んーと、昨日の昨日。
- ×××
- 嘘つけ。ちなみに昨日の昨日は一昨日言うねんぞ。
- マリコ
- 寒いの嫌やぁ
- ×××
- 自分、五歳児やろ?子供やったら、お外を短パンで走り回らんかい。
- マリコ
- うち冷え性ねん。
- ×××
- 冷え性の五歳児がどこにおんねん。
- マリコ
- ここにおうー
- ×××
- 自分、そんなんでこれからの人生、どないするんや。
大人という名の氷河期、乗り切れへんで?
- マリコ
- うち亀さんになりたい。なぁなぁ。うちの甲羅になってぇや。
ほんでずっとウチをホカホカにしてーや。そしたら幼稚園にも行けるもん。
- ×××
- 横着いうんはなぁ。大人の特権なんや。自分にその権利はない。
- マリコ
- かめぇーかめぇーかめぇ。
- ×××
- 自分、俺を甲羅にする恐ろしさを知らんねんな?
- マリコ
- 知らん。
- ×××
- よっしゃ、そしたらおまえを亀にしたる。
その代わり後悔したらアキャンことやで。
- マリコ
- ええもーん。早く亀さんにしてー。
- するとジワジワ×××の温度が上がる音がする。
- マリコ
- ほほー!!ヌクヌクやぁ!!!!
- さらに×××の温度が上がる音がする。
- マリコ
- え?あれ・・・暑い・・・暑いうよう!!
- ×××
- ふはははは。もう止まらへんでー。
- マリコ
- 暑い!暑い!暑いよう!!
- ×××
- マリコ。自分の顔、触ってみぃ!!
- マリコ
- ふわぁ!!ヌルヌルやぁ!あ!ウチの手が緑色になってうう!!!!
- ×××
- 鏡みてみろやぁ!!
- マリコ
- うわぁぁぁぁぁ!!ウチの顔が亀さんなってうぅぅ!!うわぁぁぁぁ!
お母ちゃん!うわぁぁぁぁん!!
- すると母親がやってくる。
- 母
- マリコ・・・こらマリコ!!
- マリコ
- (目が覚めて)は!!・・・うわぁぁぁん!お母ちゃん!
- 母
- どないしたん?怖い夢でも見たんか?あかんで炬燵で寝たら。
- マリコ
- あ!あ!あ!(顔をまさぐる)
- 母
- あんた、何してんの?
- マリコ
- ウチ、亀さんになってへん?
- 母
- あんた何言うてんの?さっさと着替え。
- マリコ
- はい!!
- マリコはコタツを飛び出す。急いで服を着始める。
- 母
- なんや。いつもぐずぐずしてんのに。今日はえらい素直やなぁ。
- マリコ
- ウチは亀さんちゃう!ウチはマリコや!!
- 母
- こらこら。シャツ裏返しになってるでー
- 終わり