- 女
- きゃあああああ! (絶叫)
- 男
- ヘイ、セニョリータ! サンバサンバサンバ! yeah!
- 女
- 何、何、これ!
- 男
- さーあ、君も一緒にサンバのリズムでshake shake shake!
- 女
- このブラジル人達は何!
- 男
- woo サンバ! yeah!yeah! (ノリノリである)
- ブラジル人は一層楽しげに踊る。
- 男
- さあ一緒に!
- 女
- あの!
- 男
- サンバ!
- 女
- ちょっと!
- 男
- サンバ!
- 女
- うああ、ベッドで飛ばないで!
- 男
- yeah!
- 女
- ちょっと! なに勝手に冷蔵庫あけてんの!ベッドで飛ぶなー!
- 男
- woo サンバ!
- 女
- あんたら誰―!!
- 音楽は激しくなる。
- 男
- さあ君も一緒にリズムにのって!
- 女
- 踊らないから、私は踊らないから!
- 男
- 踊れセニョリータ!床をぶち抜け!
- 女
- 踊らないってばー!
- と、抵抗もむなしくブラジル人により担ぎ上げられる女。知らず知らず一緒にサンバのリズムで…。
- 男
- いいね、いいねえ! もっと熱く!もっと激しく!パッションだ、パッション! yeah!
- 女
- 止めて、ちょっと!
- 男
- woo サンバ!
- 女
- やだ、誰か止めて!
- 男
- yeah!
- 女
- 止めてー!
- その時、ゴンという音がして、女、ラジカセにぶつかる。
- 女
- 痛ぁ!
- ザザーというノイズがしてサンバの音が一気に消える。
次の瞬間、ノイズがきれて何事もなかったように「GIGOLO」がかすかに聴こえてくる。
- 女
- …いったあ…。もう、頭打っちゃった…。
- ラジオではDJが話し始める。
- 男
- お送りしているナンバーはEGO-WRAPPIN、で『GIGOLO』。
- 女
- …あれ?
- 男
- さて、今日は皆さんに一つ、試してみてもらいたいことが…。
- 女
- …なんだったんだろ、今の…。
- 男
- 今から僕が言う項目に該当する人がいたら、やってみて欲しいんですよ。
- 女
- …え?
- 男
- いいですか、よーく聴いててくださいね。
- 女
- …。
- 男
- もしも、あなたが今、一人で。
- 女
- !
- 女、慌ててラジオをバチンと切る。
- END