- 男
- 「スコッチで熱くなった俺の耳に女が囁いた。『男は、憧れる。女は、憧れる男に憧れるの』」・・・というわけで今週も始まりました『男の浪漫研究所』所長のKEN・FIGHTERです。今週も皆さんと一緒に男の浪漫を語ってゆきたいと思います。では早速「ワンフレーズ浪漫」、今週は堺市Dさんから頂きました。デレン!(効果音として)男の浪漫、イコール、雪山で遭難。ということでなるほど、確かに雪山で遭難は男なら一度は抱く夢ですけども、婚約者からね、もらった金時計なんかをこう握りしめて寒さをしのぐわけですよ。ところがある時、山にテロリストが現れて絶体絶命!味方はいない!俺が戦うしかない武器は己の知恵のみ・・・
- 興奮してきた辺りでボヨヨヨォ~ン、とこう、妄想から帰ってくるような音。
- 女
- ○○さん?○○さん?○○さんってば。
- 男
- ん?ん?はい。
- 女
- だからどうしましょう。ていうか聞いてました?
- 男
- ・・・あ、ごっめーん。えーっと・・・
- 女
- 聞いてなかったんですか?
- 男
- ごめんね。なんだっけ。
- 女
- ったくもう・・・今週の『お宅の家事手伝います』のコーナーですよ。で結局、○○さんがこちらの青木さんのお宅訪問して、マルチーズの散歩とお夕飯の買い物とやって最後に面白コメントで10分、いけますよね。
- 男
- あーそれか・・・
- 女
- それでお夕飯の食材に一ひねり効かせて主婦層のハート、ガッチリみたいな。で目標ヨン様で。
- 男
- ねぇ舞ちゃん。
- 女
- じゃそれでいきましょか。
- 男
- そうじゃなくて。聞いて。あのね俺ね、このコーナー・・・もうやりたくないよ。
- 女
- 何言ってんですか!
- 男
- 田舎の親父も番組見てるんだよ。それで先週、不器用なお母さんのためにガーデニングを手伝った回あったでしょ。あの後電話かかってきてさ、もう出るなり「お前をそんな軟弱者に育てた憶えはない」って怒られてさ。だから例えばね・・・
- 女
- 却下。
- 男
- ねぇ聞いて。
- 女
- 却下。
- 男
- 聞いて。俺はもっとかっこいいことをしたい。つまり、雪山で遭難したいワケよ。あるいは向かってくるバイクをジャンプして蹴り倒したいワケよ。そんな感じでねぇ、ダメかな。
- 女
- ダメですね。
- 男
- なんだよこの分からず屋!どうしてスコッチがダメでマルチーズがオッケーなんだよ!
- 女
- え、ちょっと落ち着いて!
- 男
- 俺は伝説の大波に立ち向かいたいんだよ!
- 女
- あぁ!まず座って下さい!
- 男
- はぁ、はぁ・・・そういうの、ダメかな。
- 女
- (思案して)・・・仕方ない。じゃあ一回やってみましょう。
- 男
- ホントッ!?
- 女
- ええもう、あなたの隠された男気に負けました。正直私、いつか貴男がそう言い出すのを待ってたんです。男の浪漫、やりましょうね!で実は私にもいくつか企画があるんですけど聞いてくれます?まずね、ギャングにね、襲われてるね、美女をヒュンって助けにきてパァーン!(←多分ワルサーPPK)ドドドドドッ!(←敵のマシンガン)「ジェフリー!」(←美女)「彼女を放せ!」(←助けにきた人)パァーン!・・・
- 興奮してきた辺りでボヨヨヨォ~ン、とこう、妄想から帰ってくるような音。
- 男
- 舞ちゃん、舞ちゃん?舞ちゃんってば。
- 女
- ドドッドドドッ、ん?ん?はい。
- 男
- いや、大丈夫?おかしいよ。
- 女
- あ・・・ごめんなさい。えっと、なんでしたっけ。
- 男
- そうそう、今週はアレだよね。不器用なお母さんの代わりに娘にマフラーを作ってあげるんだよね。俺勉強しちゃったよ、編み物。それでマフラーの真ん中にはスヌーピーのアップリケを付けるってよくない?可愛いよね、スヌーピー・・・
- 女
- この人じゃ、無理かぁ・・・(立ち去る)
- 男
- あれ?毛糸にアップリケって付くのかな?ねぇ舞ちゃん付くよね。あれ?舞ちゃん?・・・
- おわり